うさぎはとてもデリケートな動物で、体調の変化が現れにくい特徴があります。主な疾患には、消化器系のトラブル(うっ滞・毛球症)、歯の不正咬合、呼吸器疾患、皮膚病、外傷などがあります。初期症状としては、食欲不振、うんちの大きさ・形の変化、よだれ、涙、呼吸の異常、毛の抜け方や皮膚の赤みなどが挙げられます。
診察時には、体重・体温測定、聴診、触診といった基本的な検査に加え、必要に応じてレントゲンや血液検査、便検査が実施されます。うさぎ専門の動物病院では、うさぎ特有の疾患に精通した獣医師が最適な治療法を提案します。特に歯のトラブルや消化器疾患は早期発見・治療が重要です。下記のような症状が見られる場合は、早めに受診することが大切です。
| 症状 |
主な疑い疾患 |
検査例 |
| 食欲低下・うんちの減少 |
消化器うっ滞、毛球症 |
レントゲン、触診 |
| よだれ・涙 |
歯の不正咬合 |
口腔内検査 |
| 呼吸が荒い・鼻水 |
呼吸器疾患 |
聴診、X線 |
| 皮膚の赤み・脱毛 |
皮膚炎、外部寄生虫 |
皮膚検査 |
症状別受診タイミングと緊急対応
うさぎは体調の急変が多いため、症状ごとに注意が必要です。食欲が24時間以上ない、うんちが丸一日出ない、明らかな呼吸困難やぐったりしている場合は、すぐに動物病院に連絡してください。特に夜間や休日の場合は、夜間救急対応の病院を事前に調べておくと安心です。
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早急に受診すべき症状
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食欲がない・水を飲まない
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うんちや尿が極端に減る・出ない
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呼吸が苦しそう、口呼吸
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けいれん、意識がもうろう
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夜間救急の利用ポイント
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近くの夜間動物病院を事前にリストアップ
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症状や経過をメモし、電話で伝える
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うさぎ専門対応か確認してから来院
うさぎの健康診断(うさドック)と予防医療の重要性
うさぎは症状が表に出にくいため、定期的な健康診断が推奨されています。健康診断(通称「うさドック」)では、全身チェック、歯の状態確認、体重測定、便・尿検査、必要に応じてレントゲンや血液検査が実施されます。年に1~2回の受診が理想的です。
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健康診断で分かること
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歯の不正咬合や隠れた病気の早期発見
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体重や栄養状態の管理
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寄生虫感染や皮膚トラブルの予防
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予防医療の具体例
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爪切りやグルーミング
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食事管理のアドバイス
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生活環境の見直し・ストレス対策