犬アトピー性皮膚炎について

query_builder 2024/05/25
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暑くなってくるこの季節、来院理由で増加するのが、皮膚疾患です。

被毛の変化や痒がる様子は、飼い主さんが見た目で気付きやすいため、連れて来られるケースが多くなります。

さて、そんな皮膚疾患の中でも割と多くの原因を占めるのが、アトピー性皮膚炎(以下、CAD)です。犬にもアトピー!?と思われるかもしれませんが、CADの患者さんは多いので、今回はこちらについて解説します。


犬アトピー性皮膚炎について

CADの定義は、以下のようになります。


遺伝性素因のある慢性、炎症性および掻痒性の特徴的な臨床症状を示すアレルギー性疾患で、多くが環境アレルゲンに対するIgEの増加と関連する。


言葉にするとややこしい印象がありますね💦

特徴的な症状や治療法を以下にまとめます。


CADの症状

2〜3歳から発症する左右対称性の痒みと赤み

CADは、環境中のアレルゲンに曝露されることで痒みの刺激が生じますので、生まれてから徐々にアレルゲンに対する感作が起こり、2〜3歳で発症するケースが多いと言われています。


「よく肢先を舐める」といった主訴もお伺いしますので、こういった症状が目立つ場合には、一度受診をお勧めいたします💡


CADの診断と治療

CADの診断

最も重要なことは、同様に痒みを示す疾患(皮膚の感染症、その他のアレルギー、ストレスなど)を除外することです。治療方針が大きく異なるため、まずは感染性疾患は必ず除外するようにします。

そのうえで、特徴的な症状が認められるかどうかを含めて診断をします。

また、アレルギー抗原の関与や治療選択肢を検討するために、アレルギー検査(アレルゲン特異的IgE検査)が有用です。


CADの治療

現時点では「根治できない」疾患となりますので、治療の目的は痒みと皮膚炎を適切に管理することです。治療は大きく3つの軸で行います。

①悪化要因の管理

 ・アレルゲン物質の回避

 ・二次感染(常在菌)の管理

 ・ストレスの回避

②スキンケア・ヘアケア

 ・シャンプーや保湿剤

 ・トリミング

 ・必須脂肪酸

③痒みの管理

 ・ステロイド、シクロスポリン、分子標的薬による治療

 ・免疫療法(減感作、インターフェロン)による体質改善


まとめ

上記のように、CADには多くの治療選択肢がありますが、裏を返せば一つの治療法では管理できないことが多いとも言えます。

生涯にわたるケアが必要となりますから、当院では、その子の状況に合わせて、多くの選択肢の中からご相談しながら治療方針を決定していきます。

ワンちゃんの痒みでお悩みの方は、お気軽にご相談くださいね。


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